次の時代へ!?【次の人、どうぞ!】酒井順子

エッセイ
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2020年、18冊目の読書感想です。


次の人、どうぞ! [ 酒井 順子 ]

酒井順子さんが週刊現代で連載しているエッセイをまとめたシリーズの最新刊。
つっても発売は2019年1月なのでもう1年以上前ですね。

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世相を映す感じが良いの

酒井順子さんの著作は、今年3冊目の読了。

1冊目、2冊目はコチラ。

2冊目の「女も、不況?」も同じく週刊現代の連載の書籍化です。

余談ですけど、1冊目の「おばさん未満」ではワープロ(!)で原稿を書いていたという酒井さんが、本書ではパソコンを使っているという記述があって、隔世の感を感じた私であります。
まぁ「おばさん未満」も2008年頃の著作なので、その時代にワープロって相当ですけどね・・・。

酒井さんのエッセイはライトでサラサラっと読めるので、月1ペースくらいで差し込んでいくと良い息抜きになりますね(*‘∀‘)
まぁ息抜きしてばっかの人生だけどな。

同じ酒井さんの著作でも、↓こういった1テーマで掘り下げて書いたものの方が読みごたえがあり、共感や気付きのポイントも多いのですが。

でも、連載モノの書籍化の良いポイントは、その時々の世相を映しとっているところで、「あーこんなことあったねぇ」と振り返り的に楽しめるんですよね。

ちなみに今回読んだ「次の人、どうぞ!」は、2017年9月~2018年10月に連載されたものから50本が掲載されているのですが。
すごいアウトプット量だよね。

さて、ここで問題です。

この2017年後半から2018年にかけて、どんなニュースがあったでしょうか!?

たった2~3年前ですね。

覚えてますか?

では答え合わせということで、本書で出てきたこの頃の時事ネタをいくつかピックアップしてみましょう。

  • 天皇陛下の生前退位のお気持ち表明
    (そう、まだ平成でしたね)
  • 眞子様の婚約発表
    (その後いろいろありましたが)
  • 平昌オリンピック
  • 小室哲哉氏の引退
  • 安室ちゃんの引退
  • とんねるずの「みなさんのおかげでした」終了
  • 渋谷すばるさんの関ジャニ∞脱退
  • サッチーこと野村沙知代さんの訃報
  • 有賀さつきさんの訃報
  • 日大アメフト部のタックル事件
  • 「万引き家族」「カメラを止めるな」などの大ヒット

エトセトラ、エトセトラ。

「え、そんな前だったの?」ってのもあれば、「え、そんな最近だったっけ?」ってのもありますね。
もっと大きなニュースが他にいろいろあったと思いますが(覚えてないけどな)、あくまで本書で触れられているものをピックアップしています。
こうして見ると芸能ネタが多いですかね~。

やっぱり日本国民的一大トピックは天皇陛下(現上皇陛下)の生前退位表明ではないかと思いますが、それ以外のトピックも人によってはインパクトが大きかったり小さかったりいろいろでありましょう(そりゃそうだ)。

これらの時事ネタを巧みに絡めつつ、アラフィフの酒井さんの近況や達観や迷いが軽妙に語られたエッセイを読みながら、その頃の自分の身の回りのアレコレも思い出されて、ちょっとしたタイムスリップ気分を味わった私でありました。

一時代の終わり感

で、いきなりここから自分語りしますけど、「あ〜私の青春も終わったわ」みたいに思ったきっかけって何でした?
え?今も青春真っ最中ですか?

私はね、すっごく印象に残ってるんですが、

  • ジュディマリの解散(2001年)
  • 広末涼子の結婚(2003年)※1度目ね

の2つがきっかけでした。
同じくらいの時期の出来事と記憶していましたが、結構離れてすね。

この頃、私は20歳を少し過ぎたくらい。

ジュディマリも広末さんも多感だった高校時代に、めちゃくちゃメディアで目(と耳)にしていました。
耳に差し込んだイヤホンからはしょっちゅう「はし〜る〜くも〜の〜♪」って流れてましたし(MD時代よ)、同級生男子たちはヒロスエヒロスエと騒いでいた高校時代。

そんな方たちが解散したり結婚したりで次のステージに進むのを見て、「あ、私も次のステージに進む年齢なんだな」なんて当時強烈に感じたんですよね。

私にとって「青春」という一つの時代が終わるということを認識させられた、象徴的な出来事がこの2つだったのです。
まぁ非リア充青春時代でしたけどね。

それが、この本で取り上げられた2017~2018年頃の時事ネタを眺めていたらですね、「あぁ、私の青春時代を彩ったものたちが、またもこぞって表舞台から姿を消していった時期だったのね」なんて、当時の「青春の終わり感」を思い出してしまったんですよ。

「平成」という時代の終わりはもちろんのこと、私の高校時代に「小室ファミリー」とまで言わしめる王国を築いた小室哲哉氏の寂しい退場劇と、その小室ファミリーの立役者だった安室ちゃんの華々しい引退劇。
テレビで見ない日はなかったとんねるずの冠番組の終了。
そしてミッチー・サッチー騒動で世間を騒がせた野村沙知代さんの理想的とも言えるポックリ死。

ひとつひとつのトピックだけ見ると特に感じないのですが、こうしてトピックを集めて眺めて見ると・・・。

「時代の終わり」感、ハンパねぇ!!

という感じで。

また本のタイトルの「次の人、どうぞ!」ってのが秀逸ですよね。
この頃の時事ネタを並べてみると、アラフォー以上の世代にはまさに「この時代、終わり!はい、次の時代、どうぞ!」ってな印象を受けますもんね。私だけ?

いやぁ、連載モノをまとめると、その時代の要素がギュッと抽出されて浮かび上がってきますね。面白いな〜。

あらまほしき先達なり

ということで、今回も当時を思い出しつつ面白おかしく1冊楽しみました。

ちなみに時事ネタ以外で今回一番「ふむふむ」と思ったのは、「楽しい老後を過ごす能力」という章。
アラフィフになると老後が視野に入ってくるんでしょうね~。

酒井さんと私は一回りプラスアルファくらいの年代差なので、最近書かれた文章を読むと、あと10年くらい経つと私もこういうことが気になるのかな〜なんて予習気分になります。

まさに、

先達はあらまほしきことなり。

といった感じで、今日も先達の文章をほくほくと愛でる私でありました。

以上、【次の人、どうぞ!】読書感想(と自分語り)でした!!

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